スクリーニング調査は、本調査に進むべきモニターを抽出することを目的に実施します。
今回は、その抽出精度を向上するためのポイントをご紹介します。
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「第5回:スクリーニング調査時における設問例」
「第22回:選択肢に幅をもたせる」
「第30回:1つの設問で聞くことは、1つまで」。
「図1」は、スクリーニング調査で、「直近1年以内に、化粧品をインターネットショップで購入した人」を抽出するための設問です。
このように質問が直接的だと、本調査の対象を類推しやすいため、もし購入していなかったとしても、 「購入した」と回答する人がいる可能性があります。そうなると、本調査に進むモニターが正しく抽出できず、 信頼性の低い調査結果になってしまうかもしれません。
また、「化粧品」と「インターネットショップ」はともに重要なキーワードですが、
1つの設問で両方を聞こうとすると誤回答が増えるリスクがあります。
そこで内容を分解し、複数の設問でアンケートを設計します。
まず、直近1年で購入した品物を聞きます。
次に、品物ごとに購入した場所を聞きます。
※前問で回答した内容を引き継いで、左側の選択肢にします
さらに、「直近1年以内に、インターネットショップで購入した化粧品の合計金額」を聞きます。
このように設計することで、例えば「直近1年以内に、インターネットショップで化粧品を3万円以上購入した人」など、 特定の購入場所や金額による抽出も可能になります。
<まとめ>
いかがでしたでしょうか?
スクリーニング調査では、本調査の対象が類推されないよう、設問や選択肢を工夫することが重要です。 また、設問数を少なくしようとするあまり、1つの設問に聞きたい内容を押し込めるのことはNGです。 1つの設問で、1つの回答が得られるように設計することが、モニターの抽出精度向上につながります。