セルフ型アンケートとは|
主な機能やメリット・注意点・選定ポイントを解説
マーケティング調査の重要性が高まっている昨今、アンケート運用を効率化できるセルフ型アンケートを活用する企業が増えています。
今回は、セルフ型アンケートの基本的な機能やメリット・注意点を解説します。サービスの選定ポイントも紹介するので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
セルフ型アンケートとは
従来、Webアンケート(ネットリサーチ)は調査会社などに委託することが一般的でしたが、近年ではセルフ型アンケートを導入する企業が増えています。
セルフ型アンケートとはどのようなものか、まずは概要から見ていきましょう。
作成から配信・集計まで自社で完結
セルフ型アンケートとは、Webアンケートの調査票作成から配信、集計まで一連のプロセスを自社で行うことができるサービスです。ベンダーが提供するアンケートシステムを利用することで、さまざまなアンケート調査を自社で実施・完結できるようになります。
主な機能
セルフ型アンケートには、Webアンケートの実施をサポートするさまざまな機能が備わっています。仕様はサービスによって異なりますが、主な機能には以下のものが挙げられます。
調査票の作成 | 画面の案内に沿って操作し、質問文や設問タイプ、選択肢を設定します。テンプレートから用途に合ったパーツを選択・設定するだけで、簡単に調査票を作成できます。 |
条件分岐 | 回答内容に応じて次に表示する設問を分岐させることができる機能です。 <例>「はい」の場合はQ5を、「いいえ」の場合はQ6を表示 |
ランダム表示 | 回答者ごとに設問や選択肢の提示順序を変えることができます。 |
画像挿入 | 設問に商品画像や広告画像などを挿入することができます。 |
デザインカスタマイズ | 質問文のフォントの装飾や、背景デザインなどを変更することができます。 |
配信設定 | 配信日時や配信先などを設定します。 |
回収状況の確認 | 回答数がリアルタイムに表示されます。 |
集計 | 単純集計やクロス集計の結果が自動集計されます。 |
データ出力 | ローデータやレイアウトデータをCSV形式などでダウンロードすることができます。 |
活用シーン
セルフ型アンケートは、市場調査やマーケティング調査などに幅広く活用することが可能です。以下に、主な用途例をご紹介します。
- 意識調査や生活実態調査
- コンセプト受容性調査
- デザイン評価調査
- 広告評価調査
- 価格受容性調査
- 顧客満足度調査
- セミナーやイベントのアンケート
- 研究レポートや論文作成用のアカデミック調査
- プレスリリースや営業資料に用いるデータ収集
- 従業員満足度調査
セルフ型アンケートのメリット・注意点
セルフ型アンケートを導入すると、調査におけるスピード面およびコスト面でメリットが期待できます。あらかじめ知っておきたい注意点とあわせて確認しておきましょう。
メリット①スピーディに調査を実施できる
セルフ型アンケートの最大のメリットとも言えるのが、調査の実施スピードを向上できる点です。従来のように外部業者に調査を丸ごと委託する方法では、業者とのやりとりやアウトプットの待機期間などでリードタイムが長くなりがちです。依頼から実査、結果報告まで1ヶ月以上かかるケースが多く、スピーディな意思決定につなげることが難しい場合があります。
その点、セルフ型アンケートではアンケートの作成・配信・集計を自社で完結できるため、リードタイムを大幅に短縮することが可能です。コーディングなどWebの専門知識は不要で、簡単なマウス操作だけで初心者でもスムーズに調査を実施できます。
調査のスピードが向上することで、マーケティングのPDCAを速やかに回せるようになります。
メリット②調査コストを削減できる
Webアンケートを外部業者に委託する場合、1回の調査あたり数十万円~百万円以上のコストがかかります。さまざまなマーケティング調査を実施したくても、コストがネックとなって断念せざるを得ないケースも出てくるでしょう。
セルフ型アンケートを導入すれば、調査1件あたり数万円程度に抑えることが可能です。料金体系はサービスによって異なりますが、例えば設問が10問のアンケートを1,000サンプルに配信する場合でも10万円程度で実施できます。
調査1件にかかるコストを安く抑えることができれば、複数の調査に予算を配分しやすくなります。
導入前に知っておきたい注意点
セルフ型アンケートを適切に運用するには、アンケートに関する基礎的な知識が必要です。特に、アンケートの要である調査票の設計が不適切だと、回答者を混乱させて回答内容の質が低下したり、回答率の低下を招いたりすることがあります。そうすると、精度の高いデータを収集できず、信頼性のある分析結果が得られなくなってしまいます。
そのため、セルフ型アンケートを導入する際は、アンケートに関する自社のリテラシーを踏まえて適切に運用できる体制を整える必要があります。
以下の記事も参考にしてください。
アンケート調査票の作り方|手順と失敗しないためのポイントをわかりやすく解説
アンケート調査票の作成例|主な回答形式・設問作成の基本ポイントを解説
セルフ型アンケートを選定する際のポイント
現在ではさまざまなタイプのセルフ型アンケートが提供されているため、効果的に活用するには自社に合ったものを見極める必要があります。
セルフ型アンケートを選定する際は、機能や料金のほか、以下の点も比較検討することが重要です。
- モニターを提供してもらえるか
- プロのリサーチャーによるサポートの有無
具体的に見ていきましょう。
モニターを提供してもらえるか
セルフ型アンケートアンケートは2つのタイプに大別されます。
- アンケートシステムのみ提供しているタイプ
- アンケートシステムに加えてモニター(回答者)も提供しているタイプ
モニターの提供サービスがない場合は、社内の顧客リストや自社モニターなどから対象者を抽出し、アンケートの回答協力を依頼する必要があります。調査内容によっては、自社モニターだけでは十分なサンプル数が賄えないケースも出てきます。
その点、モニターを提供してもらえるサービスであれば、数百万人以上のモニターから調査目的に合った属性の対象者をスクリーニングできるため、大規模なアンケートでもサンプル数を確保しやすいです。
そのため、さまざまな規模・内容のアンケートを実施したい場合は、モニター付きのサービスを選定しましょう。
プロのリサーチャーによるサポートの有無
セルフ型アンケートの中には、プロのリサーチャーが調査票の設計などをサポートしてくれるところもあります。先述の通り、調査票を適切に設計するには一定のノウハウを要します。そのため、自社にアンケート運用に関するリテラシーや人材が不足している場合は、作成した調査票について添削やアドバイスをしてくれるサービスを選ぶことをおすすめします。
『Fastask』は、300万人のアクティブモニターを有するセルフ型ネットリサーチです。アンケートの作成から配信・集計まで自社で完結することができ、24時間以内での回収も可能という圧倒的なスピードでアンケートを実現できます。調査票は専任のリサーチャーが添削するため、不慣れな方でも安心です。
セルフ型アンケートで意思決定スピードを向上
セルフ型アンケートを導入すれば、マーケティング活動を遂行する上で必要な調査をスピーディかつ低コストで実施できるようになります。市場調査やマーケティング調査、社内調査など幅広い用途に活用できるため、さまざまな意思決定のスピード向上にもつながります
セルフ型アンケートを選ぶ際は、機能や料金のほか、モニター提供サービスやプロのリサーチャーによるサポートの有無も検討することが重要です。ここで紹介した特徴や選定ポイントを参考に、自社に適したセルフ型アンケートを導入しましょう。