市場調査とは|
目的・手法と効率化に役立つセルフ型ネットリサーチ

4 October.2022 / マーケティングリサーチ

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マーケティング活動の精度を高めるには、市場調査で市場の状況を把握するプロセスが不可欠です。

本記事では、市場調査の目的や主な手法について解説します。調査の効率化に役立つセルフ型ネットリサーチの特徴も紹介するので、市場調査を自社で実施したい方はぜひ参考にしてください。

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市場調査とは

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まずは、市場調査の概要やマーケティングリサーチとの違いを見ていきましょう。

市場の現状を把握するための調査

市場調査とは、市場についての理解を深めるために行う調査のことです。市場の構造や動向にまつわる情報を収集・分析し、商品開発やマーケティング活動に役立てます。

例えば、市場調査では以下のような項目を調べます。

  • 市場規模
  • 企業別や商品別の市場占有率(シェア)
  • 自社や他社の業界内ポジショニング
  • 商品・サービスの認知率
  • 商品・サービスの使用率や使用頻度
  • 生活者が商品・サービスにかける費用

主に、市場の現状やこれまでの推移を把握することにフォーカスした調査です。

マーケティングリサーチとの違い

マーケティングリサーチでは、市場調査に加えて製品調査や広告調査、販促調査などマーケティング施策に関する調査も対象となっています。調査を通して将来的な市場動向の予測やニーズ探索なども行うため、市場の現状把握に重きを置いた市場調査より広い意味をもっていると言えます。

ただし、両者を区別する明確な定義はないため、ほぼ同じ意味として捉えても問題ありません。

マーケティングリサーチについては、以下の記事も参考にしてください。
マーケティング調査とは|手法例と実施の流れをわかりやすく解説

市場調査の主な手法

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市場調査にはさまざまな調査手法があり、目的に応じて使い分けます。

ここでは、主な手法を4つ紹介します。

デスクリサーチ

デスクリサーチとは、政府や企業、研究機関などが公開している情報を収集・分析する手法です。一般的には、市場に関する基礎的なデータを収集するために用いられることが多いです。

近年では、インターネット上にさまざまな統計データや研究レポートが公開されているため、市場の現状把握に役立つ情報をネット検索で容易に収集できます。また、自社で調査を行うよりコストを格段に安く抑えられる点もメリットです。

ただし、必要な情報が見つからなかったり、データが古かったりする場合もあるため、目的に合った情報・データがすべて揃うとは限りません。

定量調査

定量調査とは、数量や割合で示すことができるデータを収集・分析するための調査手法です。主に選択形式の設問で構成されたアンケートを実施することが一般的で、回答を集計・分析することで全体や属性別の傾向などをつかみます。

信頼性のあるデータを得るために、定量調査は数百人~数千人以上の生活者やターゲットを対象に行い、分析結果を表やグラフで可視化します。

定量調査にはいくつかの種類があります。代表的な4つの手法を以下にまとめました。

ネットリサーチ インターネット上でアンケートを実施する手法。広範囲かつ多数の対象者に一斉配信することができるため、大規模な市場調査でもスピーディに実施できます。

<用途の例>
  • 生活者のライフスタイル実態調査
  • 認知度調査
  • ブランドイメージ調査
  • 価格調査
郵送調査 対象者に調査票を郵送し、回答後に返送してもらう手法。住所さえわかれば実施できますが、調査票の印刷・封入や回答入力作業などの手間がかかる点に注意が必要です。

<用途の例>
  • シニア世代などWebが苦手な層を対象とした調査
  • ネットリサーチではリーチしづらい企業や病院、学校などへの調査
会場調査 特定の会場に調査対象者を集め、製品や広告クリエイティブなどを実際に見たり試したりした感想などを収集する手法。秘匿性が高い環境で実施できるため、試作品や放映前のテレビCMなど幅広い素材を取り扱うことが可能です。

<用途の例>
  • 試作品の試用(試食、試飲)評価
  • パッケージデザインの評価
  • 広告の評価
ホームユーステスト 調査対象者の自宅に商品や試作品などを送付し、一定期間使用してもらった上で感想や評価を収集する手法。実際の生活環境で使用してもらうため、リアルな実態を把握することが可能です。

<用途の例>
  • 試作品の長期使用評価
  • 既存品の改良ポイントを探るための調査
  • 自社商品と競合品の比較評価

定量調査について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
定量調査とは|定性調査との違いやメリット・デメリットを解説

定性調査

定性調査とは、思考や感情、行動など数値化できない質的な情報(定性情報)を収集するための手法です。インタビュー形式の調査が一般的で、対象者と対話をしながらさまざまな情報を引き出します。

定量的な分析を目的としていないため、調査人数は数名~数十人程度と比較的小規模です。収集した定性情報は、グルーピングやコーディングなどの手法を用いて整理・分析し、仮説の検証や新たな知見の発見につなげます。

定性調査には以下のような種類があります。それぞれの特徴を以下にまとめました。

グループインタビュー 1グループあたり6名程度の対象者を集め、調査テーマについて座談会形式で自由に意見を述べてもらう手法です。参加者同士の意見交換でグループダイナミクス(相乗効果)が働きやすく、新たなニーズや気づきの発見につながります。

<用途の例>
  • ターゲット層や競合他社ユーザーの実態把握
  • 属性別のユーザー特性の把握
デプスインタビュー 調査対象者とモデレーターが1対1で行う面談形式の調査手法です。調査テーマについてじっくりと話を掘り下げることができるため、行動の背景や内面に隠されたインサイトを探りたい場合に適しています。

<用途の例>
  • 行動の背景やインサイトの把握
  • 購買プロセスやカスタマージャーニーの把握
エスノグラフィ
(行動観察調査)
調査対象者の自宅などに訪問し、生活環境や商品を使用している様子などを観察する手法です。普段どおりの行動や仕草から、商品改善のヒントを発見できることがあります。

<用途の例>
  • ユーザーの実態把握
  • 店舗での購買行動の把握

以下の記事も参考にしてください。
【基礎知識】定性調査とは?目的・手法や定量調査との違いを解説

現地調査

店舗の新規開業や移転などを計画している企業は、現地調査によって出店エリアの市場環境などを把握します。主な手法としては覆面調査や交通量調査が挙げられます。

覆面調査 飲食店や小売店、宿泊施設などの対象店舗に覆面調査員を派遣し、商品・サービスの品質や接客状況などを評価する手法です。店舗側に予告なく実施されるため、自店舗や競合店舗のリアルな運営実態を把握することができます。

ミステリーショッパーとも呼ばれる覆面調査は、出店計画を立案している企業が市場調査の一環で行うことがあります。
交通量調査・通行量調査 出店地域の交通量や通行者の数を専用の数取器でカウントし、どのような年代・性別の人が多いエリアなのかを把握する調査です。収集したデータを元に、どの程度の集客・売上が見込めるかを予測し、出店可否の判断材料とします。

セルフ型のネットリサーチで市場調査を効率化

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市場調査は外部の調査会社などに委託することが主流でしたが、近年ではセルフ型のネットリサーチを導入する企業も増えています。

ここでは、セルフ型ネットリサーチの特徴を紹介します。

定量調査を自社で完結

セルフ型ネットリサーチとは、調査票の作成・配信・集計などをサポートする機能を備えたアンケートツールのことで、「DIY(Do It Yourself)型リサーチ」とも呼ばれています。従来、インターネット調査は調査会社が代行することが主流でしたが、セルフ型ネットリサーチを用いれば、さまざまな定量調査を自社で効率的に実施できるようになります。

セルフ型ネットリサーチを活用するメリット

セルフ型ネットリサーチの主なメリットは以下です。

  • 調査コストを抑えられる
  • 調査をスピーディに実施できる

インターネット調査を外部業者に委託する場合、1調査あたり数十万円のコストがかかりますが、セルフ型ネットリサーチであれば数万円で実施できます。また、外部業者とのやりとりが不要となるため、調査のリードタイムを大幅に削減することが可能です。

ただし、調査を適切に実施するには一定の知識やノウハウを要するため、調査品質を担保するサポートが用意されているサービスを選びましょう。

セルフ型ネットリサーチ『Fastask』は、300万人のアクティブモニターを有し、アンケートの作成から配信・集計まで自社で完結することができます。調査票は専任のリサーチャーが添削するため、不慣れな方でも安心です。

以下の記事も参考にしてください。
ネットリサーチとは|基本の4ステップと失敗しないための注意点

市場調査で戦略・施策の精度を高めよう

市場調査で市場の概況を的確に捉えることができれば、マーケティング戦略・施策の精度向上が期待できます。市場調査には多彩な手法がありますが、市場にまつわる基礎的なデータをスピーディに収集・分析するには、ネットリサーチが適しています。

近年では、自社で調査を運用できるセルフ型ネットリサーチの活用も進んでいるため、さまざまな市場調査を速やかに実施したい場合は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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