消費者にとって、コモディティ商材は、その日の状況によって選ぶ商品が変わる「バラエティ・シーキング」になりがちです。新商品の発売、値引き、キャンペーンなどのさまざまな理由で、購入商品を気軽にスイッチする傾向があります。
今回は、そういったコモディティ商材に関するアンケートについて、配慮すべきことを紹介します。
商品名を具体的に聞くアンケートを実施する場合、モニターが商品名を正しく認識している必要があります。
しかしながら、その日の状況で商品をスイッチしているモニターは、商品名だけが文字で並んでいても、なかなか実際の商品とは結びつきにくいものです。
「図1」は、現在使っている「市販の歯磨き粉」を聞く設問です。
選択肢には、商品名がずらっと並んでいます。
このように文字だけで表示されていると、本当にこれで合っているか不安に思いながら、回答するモニターもいることでしょう。
なかには、「たぶん、これだったはず」と曖昧なまま答えてしまう人もいるかもしれません。
もしくは1番か7番かのどちらかだったとしても、自信がないために「わからない、答えたくない」と回答するモニターも出てきます。そうなると、正しいアンケート結果が得られません。
そんなときに役立つのが、画像です。
※上記画像は調査主により撮影したものです。
商品名の記憶は曖昧な方でも、商品のビジュアルが加わることによって、自分が使っている商品と選択肢とが合致し、スムーズに回答できるようになります。
その結果、曖昧な回答や誤回答を防ぐことができ、精度の高いアンケート結果が得られます。
<まとめ>
今回は歯磨き粉を例にしましたが、ガムやソーセージ、トイレットペーパーなども同様に、商品名だけでは回答が曖昧になりがちです。
アンケートの設計者は、精度の高いアンケート結果を得るためにも、モニターが迷いなく回答できるようにきめ細かく配慮しましょう。